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相続税の未成年者控除

Q 令和3年2月に父方の祖父が亡くなり、相続人である祖母と私と妹(16歳のため、法定代理人親権者である母)で遺産分割協議を行いました。父は、平成29年に亡くなっています。私と妹は少しだけ預金をもらい、それ以外の財産はすべて祖母が相続しました。
この場合の妹の未成年者控除の適用について教えて下さい。
祖母は、配偶者のため相続税が発生しません。また、父の相続財産は基礎控除以下だったとのことです。

A 妹さんは20歳未満であり、被相続人の法定相続人のため未成年者控除を受けることができます。未成年者控除を受けるための要件と控除額の計算式は、以下のようになります。

【要件】

  1.  財産を取得した時に日本国内に住所がある人
  2. 財産を取得した時に20歳未満である人
  3. 財産を取得した人が法定相続人であること

【計算式】
(20歳※①-相続開始時点での年齢※②)×10万円

妹さんの場合の未成年者控除額を計算式にあてはめると次のようになります。
 (20歳-16歳)×10万円=40万円

※①令和4年4月施行の民法改正により、未成年者の年齢が18歳に引き下げられます。
その影響で、令和4年4月1日以降相続開始の申告については、18歳で計算します。
※②1年未満は切り捨てます。

[ご参考]
控除額は、まず妹さんの相続税額から控除しますが、妹さんの相続税額から40万円を控除しても控除しきれない場合は、妹さんの扶養義務者であるあなたの相続税額から控除することができます。

ご不明点等ございましたらOAG税理士法人までご相談ください。

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