お客様から頻繁にいただくご質問や、相続のケーススタディをご紹介します。
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- Q.《海外在住の子への住宅資金贈与》
- A.Q 海外に住む長女(日本国籍)の海外赴任が終わり、日本に帰国することになりました。 日本国内でマイホームの購入を検討しているため、まだ海外在住ですが、資金援助をし たいと思っています。(*1) この資金援助について、長女は贈与税を納めなければならないでしょうか?また贈与税 の負担を軽くする制度はないのでしょうか? A ご長女は贈与を受けた年の翌年3月15日までに贈与税の申告書を提出し、贈与税を納める 必要があります。ご両親が日本国内在住、ご長女は海外在住ですが日本国籍のため、日本 国内のマイホーム購入には、「直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の贈与税 の非課税」という制度の適用が可能です。(*2) 非課税制度の適用を受けるためには、税額が出なくても一定の書類を添付した贈与税申告書を納税地の所轄税務署に提出する必要があります。 ご長女は海外在住のため、贈与税申告書の提出のために納税管理人を選任し、納税管理人届出書を税務署に提出しなければなりません。提出先の税務署はご自分で選ぶことができますが、納税管理人の住所を管轄する税務署とするのが一般的です。 選任された納税管理人はご長女に代わって、贈与税申告書を税務署に提出し、贈与税を納付します。なお申告書はご長女本人が作成する必要があります。代理で作成することは税理士でなければできませんのでご注意下さい。 *1 ご両親は国内在住、ご長女は贈与税のかからない国への赴任を前提としています。 *2 非課税制度の適用を受けるためには他にも様々な要件があり、それらを全て満たす必要 があります。 ※ご不明な点はOAG税理士法人までお問い合わせ下さい。
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- Q.《都市公園の用地として貸し付けられている土地の評価》
- A.Q 父が亡くなり相続財産を調べていたところ、実家近くの公園の敷地の一部を所有してい たことが分かりました。行政から地代などの受け取りはなかったようですが、固定資産税 は課税されていませんでした。このような土地にも相続税はかかるのでしょうか。 A 結論から申し上げますと当該土地についても財産評価の対象となり、相続税が課税され ます。土地の評価については原則として財産評価基本通達第2章で評価の仕方が定められ ており、今回のケースでは雑種地として評価することとなります。 とはいえ、実際には公園用地として行政に貸している状態ですので、所有者である相続 人の判断でただちに自由に使えるような土地ではないでしょう。 当該土地が都市公園法で定められた一定規模以上の公園用地である場合には、次の要件 を満たせば土地の評価額について相続税評価額の40%の評価減が認められております。 【要件】 (1)土地所有者と地方公共団体との土地貸借契約に次の事項の定めがあること イ 貸付けの期間が20年以上であること ロ 正当な事由がない限り貸付けを更新すること ハ 土地所有者は、貸付けの期間の中途において正当な事由がない限り土地の返還を求 めることはできないこと (2)相続税又は贈与税の申告期限までに、その土地についての権限を有することとなっ た相続人又は受贈者全員から当該土地を引き続き公園用地として貸し付けることに同 意する旨の申出書が提出されていること 要件を満たすためには申告期限までに地方公共団体とやりとりをして、一連の書類を入手する必要がありますので注意が必要です。 ※土地の評価にはさまざまな規定がございます。土地評価で気になることがありましたら OAG税理士法人までお問い合わせください。
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- Q.《相続で事業を引き継いだ場合の税務署への届出書類について》
- A.Q 不動産賃貸業を営んでいた父が亡くなりました。父は生前、不動産収入について確定申 告をしておりましたので、父が亡くなってから4ヶ月以内に準確定申告書を税務署に提出す る必要があるのは理解しているのですが、その他に税務署へ提出する書類がありましたら その書類と提出期限を教えてください。 因みに私は会社員で会社からの給与以外に収入はありません。 A お父様が亡くなられたことに伴い税務署へ提出する届出書等と提出期限を以下の表にま とめましたのでご参考ください。 尚、以下の書類は全て国税庁のHPで印刷することができます。 ※お父様が消費税の納税義務者であった場合には、上記の届出書等以外にも税務署へ提出す る届出書等がございますので、消費税に関する届出書等につきましてはOAG税理士法人ま でお問い合わせください。
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- Q.《死亡保険金の課税関係》
- A.Q 父が亡くなり、死亡保険金を受け取りました。死亡保険金には相続税がかかるという認 識だったのですが、所得税や贈与税がかかる場合があると聞きました。どのような場合に 所得税や贈与税がかかるのでしょうか。 A 死亡保険金を受け取った場合の課税関係は保険料負担者と保険金受取人が誰であるかに よって決まります。 ① 相続税が課税される場合 被保険者と保険料負担者が同一の場合は相続税が、課税されます。 受け取った保険金に相続税が課税されますが、保険金を受け取った人が相続人である 場合には、「500万円×法定相続人の数」が非課税となります。 ② 所得税が課税される場合 保険料負担者と保険金受取人が同一の場合は所得税が、課税されます。 受けとった保険金は受取方法により、一時所得又は雑所得として課税されます。 ・死亡保険金を一時金で受領した場合・・・一時所得 ・死亡保険金を年金で受領した場合・・・・雑所得 ③ 贈与税が課税される場合 被保険者、保険料負担者、保険金受取人が全て異なる場合は、贈与税が課税されま す。 上記の表の場合は、母から子への贈与とみなされ、受けとった保険金額から基礎控除 額110万円を控除した金額が課税対象になります。 ※ご不明な点がございましたら、OAG税理士法人までお問い合わせください。
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- Q.《居住用建物の建築中に相続が開始した場合の小規模宅地等の特例の適用について》
- A.Q 私と夫は賃貸マンションに居住していましたが、自宅用の土地を購入し建物を建築し転 居する事としていました。しかし、新居建築中の令和4年5月に夫が亡くなりました。 新居は私が相続し、令和4年4月に完成引渡しを受け、10月に入居し居住しています。 この新居の敷地について、夫の居住用宅地等として小規模宅地等の特例を適用できます か? A お亡くなりになった旦那様は、自宅用の土地を取得後、建物(新居)の建築中に死亡し て、新居に居住していませんでしたが、賃貸マンション(借家)に居住しており、新居の 土地建物を相続した奥様が相続税の申告期限までに居住の用に供している為、新居の敷地 は亡き旦那様の居住用宅地等に該当するものとして取り扱われ、小規模宅地等の特例を適 用することが出来ます。 被相続人の居住の用に供されると認められる建物の建築中に、被相続人について相続が 開始した場合に、その建物の敷地の用に供されていた宅地が、被相続人等の居住用宅地等 に該当するか否かは、次の判定要件により取り扱われます。 ①建築中の建物は、被相続人又は被相続人の親族の所有に係るものであり、かつ、被相続 人等の居住の用に供されると認められること ②相続開始の直前において被相続人等が自己の居住の用に供している建物(被相続人等の 居住の用に供されると認められる建物の建築中等に限り一時的に居住の用に供していた にすぎないと認められる建物を除く)を所有していなかったこと ③原則として、相続税の申告期限までに、被相続人又は被相続人の親族の所有に係る建築 中等の建物を次に掲げる被相続人の親族が居住の用に供していること Ⅰ.その建物又はその建物の敷地を取得した親族 Ⅱ.生計を一にしていた親族 ④相続税の申告期限までに、上記③の被相続人の親族が建築中等の建物を居住の用に供し ていない場合であっても、それがその建物の規模等からみて建築に相当の期間を要する ことによるものであるときは、その建物の完成後速やかに居住の用に供されることが確 実であると認められること 根拠規定 租税特別措置法関係通達69の4-8 租税特別措置法関係通達69の4-5 ※ご不明な点はOAG税理士法人までお問い合わせください。
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- Q.《建築中の家屋の評価について》
- A.Q 家屋の建築中に相続が発生した場合の評価方法を教えてください。 A 家屋の価額は、原則として、その家屋の固定資産税評価額に1.0を乗じて計算した金額に よって評価します。したがって、その評価額は、固定資産税評価額と同じです。 (財産評価基本通達 89) しかしながら、建築中の家屋の場合には、固定資産税評価額が付けられていません。 そこで、建築中の家屋の価額は、その家屋の費用現価の70パーセントに相当する金額に よって評価します。 これを算式で示すと次のとおりです。 建築中の家屋の価額=費用現価の額×70% この算式における「費用現価の額」とは、課税時期(相続または遺贈の場合は被相続人 の死亡の日、贈与の場合は贈与により財産を取得した日)までに建物に投下された建築費 用の額を、課税時期の価額に引き直した額の合計額のことをいいます。 (財産評価基本通達 91) 以上が建築中の家屋の評価方法になります。 ※ご不明な点等がございましたらOAG税理士法人までお問合せ下さい。
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- Q.《ウクライナ緊急募金を支払った場合について》
- A.Q ウクライナへの人道支援や医療支援を行いたいと考えています。ユニセフではウクライ ナ緊急募金として寄付受付を開始したと聞きました。 私個人として、寄付金を支払いたいと思っていますが、注意点はありますか? A 個人が公益社団法人等、認定NPO法人等に対して寄付金を支払った場合には、所得税・ 住民税について税制上の優遇措置があります。 寄付金控除(所得控除)、寄付金特別控除(税額控除)のいずれか有利な方を選択し、 適用を受けることができます。 寄付金控除は税率の高い高所得者は減税効果を受けやすく、税額控除は少額の寄付でも 減税効果が得やすい制度となっております。 いずれの適用を受ける場合でも、確定申告が必要です。 確定申告を行うに当たり、寄付金を支払ったことを証する書類が必要となります。受領 証や振込票等の控えを保管するようにして下さい。 ■寄付金控除(所得控除)の計算方法は、以下の通りです。 寄附金の額の合計額-2千円=寄附金控除(所得控除)額 (注)寄附金の額の合計額は、総所得金額の40%相当額が限度です。 ■寄付金特別控除(税額控除)の計算方法は以下の通りです。 (寄附金の額の合計額-2千円)×40%=税額控除額 (注1)寄附金の額の合計額は、総所得金額の40%相当額が限度です。 (注2)税額控除額は所得税額の25%相当額が限度です。 ※認定NPO法人等に該当するかどうかは、内閣府NPO法人ホームページでご確認頂けます。 また、住民税の税制上の優遇措置につきましては、一部の自治体で寄付金控除の対象とな っています。対象になるかどうかは、ご自身のお住まいの自治体に確認して下さい。
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- Q.《(令和3年7月1日開始)生命保険契約照会制度》
- A.Q 親が生前「死んだら1000万円でる保険に入った」と言っていたのですが、どうすればい いかわかりません。 A まずはご家族で遺品を調べ、必要があれば生命保険契約照会制度の利用をご検討くださ い。 相続税の申告に際し、申告漏れを指摘されやすいもののひとつが生命保険契約です。 故人が生命保険に加入していたとしても、保険金の受取人や相続人が保険契約の存在に気がつかなければ時効(3年)となり、保険金を受け取ることができなくなるおそれがあります。 まずはご家族で遺品を調べてみましょう。 故人のメモ書き、遺品の中に保険証券がある、保険会社からの郵送物、故人の通帳に払込の記帳がある等が考えられます。 それでも見つからない場合は、生命保険契約照会制度を利用するという選択肢があります。 生命保険協会が、協会に加盟している保険会社(42社(令和4年4月4日現在))に対し、お亡くなりになられた方が保険契約者または被保険者となっている生命保険契約の有無を照会します。 ※照会1件あたり、利用料として3,000円(税込)(令和4年4月4日現在)かかります。 ※但、財形保険契約及び財形年金保険契約、支払いが開始した年金保険契約、保険金等が据 え置きとなっている保険契約、損保、共済などは対象外です。(令和4年4月4日現在) ※詳しくは下記 一般社団法人生命保険協会HP を参照ください。 https://www.seiho.or.jp/contact/inquiry/ ※新たに保険契約が見つかったことで、相続税の申告が必要になる場合があります。 相続税のご相談は OAG税理士法人 までお問合せ下さい。
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- Q.《要介護認定を受けている場合の障害者控除》
- A.Q 私(68歳)は、障害者手帳は持っていませんが、要介護認定(要介護2)を受けていま す。要介護認定を受けている場合に、利用できる税務申告の減免制度はありますか? A 市区町村から『障害者控除対象者認定書』の交付を受けると、税務申告の障害者控除の 対象となります。 障害者手帳の交付を受けていない65歳以上の方で、身体の障害または認知症の状態が一 定の基準に該当すると市区町村から認定された方は、確定申告等により税の控除を受けら れる『障害者控除対象者認定書』の交付を受けることができます。 まずは、お住まいの市区町村の役所に『障害者控除対象者認定書』の交付申請をしてく ださい。 なお、要介護認定を受けている場合に、必ず『障害者控除対象者認定書』の交付が受け られるわけではありません。下記の様に市区町村によって認定の基準が異なりますのでご 注意ください。 【認定基準の例】 ■A県A市 要介護1から3:障害者に準ずる 要介護4から5:特別障害者に準ずる ■K県Y市 要介護3から5の認定を受けている方:障害者または特別障害者に準ずる ※要介護1から2は対象とならない ■C県C市 要介護認定を受けている方で日常生活自立度の判定が一定基準の方 :障害者または特別障害者に準ずる ※ご不明な点等ございましたら、OAG税理士法人までお問合せ下さい。
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- Q.《不動産の譲渡費用に該当しますか?》
- A.Q 平成27年に母の相続により取得した土地を、令和4年3月に売却しました。 売却の時に、仲介手数料、印紙代の他、建物取壊費用、測量代、草刈代、交通費を支 払いました。 仲介手数料と印紙代は譲渡費用になると聞きましたが、それ以外の費用は譲渡費用に 該当しますか? 買主からの依頼により、建物の取壊しと測量をし、私が負担しました。 不動産は、相続してから売却まで空き家の状態だったので、売却の少し前に庭の草刈 りを業者に頼みました。 また、私は大阪に住んでおり、福島にある不動産を売却したため、契約の時などに新 幹線代がかかりました。 A 譲渡費用の該当の可否は、その費用が譲渡のために直接かかったものかどうかで判断 します。 (1)建物取壊費用・・・譲渡費用に該当します。 土地を売却するために、売主の負担で建物を取り壊すケースは多くあります。 土地の売却に必要な費用のため、該当します。 (2)測量代・・・譲渡費用に該当します。 土地の売却のために測量した場合は、該当します。 (3)草刈代・・・譲渡費用に該当しません。 草刈代は維持管理費に該当するため、原則譲渡費用に該当しません。 ただし、買主の依頼により草刈りを行い、その旨が売買契約書に記載がある場合 等は該当することがあります。 (4)交通費・・・譲渡費用に該当します。 売買の契約日や、決済日の交通費は不動産を売却するために必要な費用のため、該 当します。 証明のために、交通費の領収書等を残しておく必要があります。 ※不動産の売却にはさまざまなケースがあります。そのため譲渡費用に該当するかどうか は、ケースにより判断が異なるものがございます。 ご不明な点がございましたら、OAG税理士法人までお問合せ下さい。
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