• ケーススタディ
  • 所得税
  • 不動産

《土地の交換をしたときの特例》

 私は、30年以上前に取得した土地を交換しましたが、交換の相手方から所得税は発生し

 ないと聞きましたが、本当ですか。

 

 土地を交換した場合、原則として時価で譲渡したものとして、譲渡益に対し所得税が発

 生します。

  しかし、同じ種類の固定資産同士で交換したときは、いくつかの要件を満たせば、譲渡

 がなかったものとする特例があり、「固定資産の交換の特例」という制度があります。

 

 適用を受けるための要件は以下のとおりです。

 ①交換により譲渡する資産および取得する資産は、いずれも固定資産であること。

 ※なお、不動産業者などが棚卸資産として販売のために所有している土地などの資産は、

  特例の対象になりません。

 ②交換により譲渡する資産および取得する資産は、いずれも土地と土地、建物と建物のよ

  うに互いに同じ種類の資産であること。

 ③交換により譲渡する資産は、1年以上所有していたものであること。

 ④交換により取得する資産は、交換の相手が1年以上所有していたものであり、かつ交換の

  ために取得したものでないこと。

 ⑤交換により取得する資産を、譲渡する資産の交換直前の用途と同じ用途に使用するこ

  と。

 ⑥交換により譲渡する資産の時価と取得する資産の時価との差額が、これらの時価のうち

  いずれか高い方の価額の20パーセント以内であること。

 

  なお、この特例の適用が受けられる場合でも、譲渡する資産と取得する資産との時価に

 差額があり、交換に伴って相手方から金銭などの交換差金を受け取ったときは、その交換

 差金が譲渡所得として所得税の課税対象になります。

 

 

※ご不明な点は、OAG税理士法人へお問い合わせください。

関連する質問