《仮想通貨(暗号資産)に対する課税》
Q 仮想通貨(暗号資産)は相続税の対象になりますか。
A 仮想通貨(暗号資産)は相続税の対象になります。
1.仮想通貨の相続税評価額
取引市場がある仮想通貨は、仮想通貨交換業者が公開している相続発生日の取引価格(時価)で評価します。
仮想通貨を交換業者に預けている場合は、交換業者が残高証明書を発行してくれます。
この残高証明書に記載された取引価格から相続税評価額を計算するのが一番簡易です。
なお、仮想通貨を取引所から引出(出金)している場合には、手許にいくら仮想通貨が残っているか確認したうえで取引価格(時価)を計算する必要があります。
2.仮想通貨の見つけ方
仮想通貨は電子データなので、把握していないと申告漏れになりやすい財産です。
特に仮想通貨を取引所から引出(出金)している場合には、把握が困難になります。
故人が生前に仮想通貨をもっていたかどうかは、所得税の確定申告書(添付資料やメモなど)を確認してみましょう。
ほかには、故人が残した次のようなものも手掛かりになります。
・通帳(交換業者への送金、売却代金の入金)
・郵便物や電子メール(取引所や口座情報が書かれたもの、取引報告書など)
・PCやスマホの仮想通貨アプリ、ブックマークまたはアクセス履歴
・ハードウェアウォレット(仮想通貨専用のお財布)
現在では、仮想通貨取引に関する支払調書が、交換業者から税務署に提出されるようになっています。
今後は、税務調査で申告漏れを指摘される事例が増加することが予想されます。
仮想通貨(暗号資産)の税務はまだ法整備をしているところであり、取引価格(時価)の存在しない仮想通貨はどう評価するかなど課題があります。
ご不明点等ございましたら是非OAG税理士法人までご相談ください。