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《過去に買換え特例を利用した場合の取得価額の引継ぎ》

Q、

 私は過去に居住用不動産の買換え特例を受けて自宅を買い換えましたが、この度その自宅を売却しました。

 過去に買換え特例を受けた場合、所得税の計算に関係してくると聞きましたが、どのような影響があるのでしょうか。

①昭和××年 自宅(甲不動産)を取得 取得価額:3,000万円

②平成〇〇年 自宅(甲不動産)を売却 売却金額:4,000万円、譲渡費用:100万円

※甲不動産の売却について居住用不動産の買換え特例を適用

③平成〇〇年 自宅(乙不動産)を取得 取得価額:土地4,000万円、建物2,000万円

④令和△△年 自宅(乙不動産)を売却

 

A、

 居住用不動産の買換え特例を受けている場合、過去に譲渡した不動産(甲不動産)の取得価額が引き継がれることとなります。したがって、今回の譲渡に関する譲渡所得の計算上の取得価額は実際の購入金額ではなく、下記の算式により計算した金額となります。

 

(3,000万円+100万円)+(6,000万円-4,000万円)=5,100万円

 

土地と建物は次のように按分します。

<土地>

 

  5,100万円 × 4,000万円 / 6,000万円 = 3,400万円

 

<建物>

 

  5,100万円 × 2,000万円 / 6,000万円 = 1,700万円

 

※譲渡所得計算上の建物の取得価額は1,700万円から売却時までの償却費相当額を差し引いた後の金額となります。

 なお、買換え資産の購入額が過去の自宅の売却金額より少額の場合や同額の場合は計算方法が上記とは異なります。

 

 実際の計算は前提条件により異なりますのでご不明な点等ございましたら、OAG税理士法人までお問い合わせください。

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